原泰久氏による『キングダム』は、2006年から週間ヤングジャンプで連載されており、春秋戦国時代末期の中国戦国七雄の争乱を描いた漫画作品です。
数々の魅力的な軍勢が登場する本作において、圧倒的な武力と異質な存在感で読者を魅了し続けているのが「山の民」です。
物語の序盤、秦国の王弟・成蟜(せいきょう)の反乱編では、仮面を被った「不気味で残虐な怪物」として描かれていた彼ら。
しかし、嬴政(えいせい)と「国境のない世界を作る」という熱い誓いを交わしてからは、秦国最大の危機を何度も救う、最強にして最高の戦友となりました。
今回は、山の民を率いる美しき女王・楊端和(ようたんわ)をはじめとする主要キャラクターを一挙に紹介!
さらに、史実における彼らの正体や「歴史の謎」についても分かりやすく徹底解説します。
「キングダム」山の民を統べる「美しき死王」と、不屈の忠誠を誓う主要キャラクター一覧
山の民は、秦の西方に広がる山岳地帯「山界」に住む多様な部族の総称で、彼らは独自の文化や風習を持っています。戦闘能力に優れ、各部族はそれぞれ得意な戦法を持っています。
山の民の最大の魅力は、仮面の奥に秘められた圧倒的な個性がぶつかり合うキャラクターたちです。
まずは物語を彩る主要メンバーをおさらいしましょう。
【山の民 主要メンバー】
楊端和(ようたんわ)──山界の死王
数多の山界の族を武力と器の大きさで統合した、美しき女王。
その美貌とは裏腹に、自ら先頭に立って敵陣をねじ伏せる圧倒的な武の化身です。
政の「中華統一」という壮大なエゴ(理想)に誰よりも早く共鳴し、秦国の客嗣(客分の将軍)として大将軍級の活躍を見せます。
異名は「血に飢えた死王」。
異名がヤバい人だけどw、ほんとに美人。
それで強いから素敵過ぎる。
バジオウ──限界を超えた忠誠心を持つ最強の戦士
楊端和の側近であり、山の民の中でも一、二を争う武力の持ち主。
幼い頃、滅びた一族の生き残り(野生児)として言葉も忘れて狂暴化していたところを楊端和に救われました。
橑陽(りょうよう)の戦いでは、楊端和を守るためにボロボロになりながらも限界を超えて戦い抜いた、作中屈指の熱い男です。
面を被ってるから素顔見えないけど
いい身体w 顔も何となくカッコ良さそう。
タジフ──怪力無双の仮面の戦士
巨大な石球の棍棒を振り回す、大柄な戦士。
最初は信と言葉が通じず小競り合いをしていましたが、戦いの中で深い友情(友情パワー)で結ばれ、今では飛信隊のピンチにも何度も駆けつける心優しい熱血漢です。
微妙に信のことを気に入ってる様子がなんとも可愛いw
ランカイ──規格外の巨体を持つ「怪物の王」
成蟜の反乱の際、野生の怪物として立ちはだかった巨漢。
元々、山の民だったわけではあえりません。
信やバジオウに敗れたのちは山の民に引き取られ、楊端和の厳しくも温かい教育(?)によって、科学王国におけるパワー系ポジションのように、頼れる突撃兵器として大活躍しています。
【傘下の部族】
バジ族:戦闘力が高く、楊端和の直下部隊として活躍。
鳥牙族:騎馬隊の速攻が得意な部族で、戦闘において重要な役割を果たす。族長はシュウメン。
フィゴ族:筋肉隆々の部族。族長はダントで、力技に強く山民族の中でも一目置かれている。
メラ族:曲刀を操る部族。鎧を着ているのも珍しい。
猿手族:その名の通り、猿のようにを素手で山を登れる部族で、絶壁すらも登っていく。
鳥加族:弓矢を得意とする部族。
飛馬族:名前の通り、山間一、騎馬を早く走らせる部族。
ラギ族:虎を倒せるほど強いと言われる族長が率いる族。
ナジャラ族:300名の部族。
知多族:嗅覚に優れている族。
犬戒族:犬の毛皮を着ている族。王はロゾ。
「キングダム」史実の謎:実在した「楊端和」と山の民の正体
実は、『キングダム』に登場する「山の民」や「楊端和」は、完全に架空の存在ではなく、中国の歴史書『史記』にしっかりと名前が残っている実在の要素がベースになっています。
しかし、ここに原泰久先生の天才的なパラダイムシフトが隠されています。
①史実の楊端和は「男性の将軍」だった?
歴史書における楊端和は、秦国の「普通の将軍(男性)」として記録されています。
紀元前238年に魏の国を攻めたり、のちに王翦(おうせん)らと共に趙の国を滅ぼしたりした名将です。
原作では、歴史書の「楊端和が山民族を率いて戦った」というわずかな記述を膨らませ、「実は、歴史に名を残した楊端和の正体は、山界を統べる美しき女王だった」という、誰もが鳥肌の立つ最高のオリジナル設定へとアレンジされました。
確かに、楊端和は美女である
方が、物語としては面白い!
流石です・・・!
②山の民の正体は、古代の異民族「西戎(せいじゅう)」?
当時の中国(中原)から見て、西の山々や砂漠に暮らしていた遊牧民族や狩猟民族は「西戎(せいじゅう)」と呼ばれていました。
彼らは独自の文化を持ち、中原の人間からは「言葉の通じない野蛮人」と恐れられていましたが、馬の扱いと個人の武力においては秦の正規軍を圧倒する強さを持っていました。
この西戎が、山の民のモデルである可能性が高いです。
因みに、山の民がつけている仮面や独自の言語などの描写はフィクションであり、史実にはない設定だそうです。
「キングダム」絶望を覆した科学の軌跡ならぬ「武力の奇跡」──蕞(さい)の戦い
山の民の偉大さを語る上で外せないのが、合従軍編における「蕞(さい)の戦い」です。
秦国の首都・咸陽(かんよう)の手前にある小さな城「蕞」で、政や信、そして一般の民たちが限界を超えて戦うも、李牧の圧倒的な軍略の前に力尽きかけ、誰もが「秦国滅亡」という絶対的な絶望に包まれました。
その瞬間、地平線から砂煙を上げて現れたのが、楊端和率いる山の民の軍勢でした。
これは名シーンですね!
あの安心感ったら・・!
言葉も通じず、本来なら秦の滅亡など知ったことではないはずの彼らが、「かつて交わした政との約束(エゴ)」を守るためだけに、数日間の不眠不休の強行軍で山を越えて駆けつけたのです。
この大逆転劇のカタルシスは、まさに『キングダム』前半戦における最大の奇跡として、ファンの胸に深く刻まれています。
「キングダム」山の民 死亡キャラは?
作中でも最強部隊の一つである山の民ですが、死亡が描かれた主要キャラクターはいるのでしょうか。
※名前が出てこない山の民は、戦場で沢山亡くなってます。
山の民(名がある戦士)で戦死した人物。それは、カタリです。
カタリはメラ族の族長であり、楊端和の配下の将軍です。
曲剣を使いこなす実力者で、秦の言葉も理解する知的な青年です。
穏やかな性格と冷静な判断力を持ち、壁将軍とともに犬戎族との戦いに参加。しかし、鄴攻略編において敵将ブネンに部下ごと槍で貫かれ戦死しました。

辛い死に方。。( ノД`)シクシク…
鄴攻略編は楊端和の活躍のハイライト!
見どころたっぷりです。
一方で、鳥牙族のシュンメンは敵に背中から斬られるも生存が確認されています。
カタリの死は山の民にとって大きな損失でしたね。
「キングダム」山の民まとめ
国境をなくす第一歩を証明した、誇り高き戦士たち。
最初は「相容れない異形のもの」として出会った秦国と山の民。
しかし彼らは、血みどろの激闘と、互いを信じ抜く熱い絆によって、国境や文化の壁を打ち破れることをその身を以て証明してみせました。
美しき死王・楊端和と、彼女を信じて散っていった戦士たちの忠誠心。
ただの野生児の集まりではない、誇り高き山の民の活躍を、ぜひもう一度初期のコミックスから読み返して、その熱いドラマに魂を震わせてみてください!

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