2024年3月に、天国へと旅立っていった鳥山明先生が手掛けた国民的アニメと言える「ドラゴンボール」。
「漫画の歴史は、ドラゴンボール以前と以後で変わった」と言っても過言ではありません。
世代を超えて世界中を熱狂させ続ける『ドラゴンボール』。
しかし、改めてその魅力を言語化しようとすると、言葉に詰まるほど奥が深い作品でもあります。
なぜ悟空たちの戦いは、何十年経っても私たちの心を震わせるのでしょうか?
今回は、ファンが熱狂する名シーンと、今なお色褪せない『ドラゴンボール』の面白さの秘密を8つのポイントで徹底解剖します!
「ドラゴンボール」漫画の教科書!「動き」が完璧に見える神業コマ割り
鳥山明先生の真骨頂は、文字を読まなくても「何が起きているか」が直感的にわかる圧倒的なコマ割りです。
複雑なバトルシーンでも、視線誘導が完璧に計算されており、まるでアニメを見ているかのようなスピード感で物語が進みます。
これが「ページをめくる手が止まらない」最大の理由と言えるのでは?
「ドラゴンボール」敵が仲間になる「胸熱すぎる救済ドラマ」
ピッコロ、ベジータ、18号……。
冷酷な敵が、悟空との死闘を経て少しずつ人間味を知り、最後には最強の味方として背中を預け合う。
この「敵の味方化」のプロセスが、ドラゴンボールほどドラマチックに描かれた作品はありません。
最たる例は、ピッコロとベジータではないかと思います。
ピッコロは、悟空が子供の頃に倒したピッコロ大魔王の子供であり、天下一武道会で悟空と一戦交えて敗北してからは、悟空を目の敵にしていました。
しかしサイヤ人編では、サイヤ人のラディッツの襲来をきっかけに、悟空と手を組みましたが、悟空がラディッツと相討ちに。
その後、ピッコロは悟空の息子である悟飯を修行で鍛えます。
そこからピッコロの悪の心は消えていき、今では悟空一派の頼れる味方の一人となったのです。
悟飯もピッコロにはかなり慕ってしますよね。
ベジータも、サイヤ人編とフリーザ編では悪人然としていましたが、人造人間編でブルマと結婚してからは、心境に少しずつ変化が出てきました。
魔人ブウ編では、ブルマや息子のトランクスとの穏やかな生活も悪くないように感じていた様子。
ピッコロとベジータの2人が悟空の仲間になったことは、とても頼もしいし本当によかったですよね。
急激に善人になったのではなく、少しずつ時間をかけて、悪の心が溶けていくように、悟空達との距離が近づき仲間になっていったという細かな心理描写がとても理解しやすくて、丁寧に描かれていると思いました!
「ドラゴンボール」少年漫画の頂点!「超サイヤ人」覚醒の衝撃
物語の折り返し地点とも言えるフリーザ編。
親友クリリンの死をきっかけに、悟空が伝説の「超(スーパー)サイヤ人」へ覚醒するあのシーンは、漫画史上最も完成された「怒りによる覚醒」ではないでしょうか。
あの瞬間のカタルシスは、何度読んでも鳥肌が立ちます!
「ドラゴンボール」冒険からバトル、そして宇宙へ。天才的な世界観の拡張
最初は『西遊記』をベースにしたコミカルな冒険活劇だったのに、いつの間にか宇宙規模のバトル漫画へ。
「ドラゴンボール超」で、宇宙は第1宇宙から第12宇宙が存在していることが明らかになりました。
悟空達がいるところは第7宇宙であり、それを除いても11つの宇宙が存在しているのです。
なんて壮大で夢がある話!!
それぞれの宇宙は特徴がまるで違っていて、科学がとても進んでいたり、アイドル活動があったり、正義の軍団が市民の平和を守ったりしています。
第7宇宙の対に当たる第6宇宙では、サイヤ人は滅んでおらず、宇宙を守る警備隊の役目をしており、フリーザに似た存在であるフロストと言う人物も出てきます。
第6宇宙きっての殺し屋で時飛ばしを操るヒット、第11宇宙の正義の軍団プライド・トルーパーズの最強の男ジレンといった実力者も出てきます。
世界の広さ、いや宇宙の広さを認識し、ますます物語が幅広くなっていきます。
第6宇宙と第7宇宙の親善試合が行われたり、多くの宇宙の戦士達が一斉に戦う力の大会が開かれたりと、バトルの規模が広がっていくのです。
これまで地球で戦っていたのが、若干アホらしく感じるほどの規模感です。
この「ジャンルの転換」が、読者を飽きさせない天才的な構成でした。
クリエイティビティの塊のような世界観の広がりは、今見ても圧巻です。
「ドラゴンボール」努力以上に「強者への純粋な憧れ」を描く悟空の魅力
悟空の強さの根源は、世界を救う正義感というよりは「もっと強い奴と戦いたい!」という純粋な向上心です。
このエゴとも言える真っ直ぐさが、読者の「もっと強くなりたい」という本能を刺激し続けています。
まさに、主人公が修行して強くなっていく王道ストーリー。
初期、主人公の孫悟空は子供の頃から強かったのですが、暗殺者として立ち塞がった桃白白(タオパイパイ)に初めて敗北します。
リベンジするためにカリン様の元で修行を行い、強くなって桃白白との2度目の戦いで勝利します。
これを皮切りに、悟空は強敵に負けてしまっても、また強くなるために修行しリベンジをするように成長していきます。
ドラゴンボール無印から続編のサイヤ人編、フリーザ編、人造人間・セルゲーム編、魔人ブウ編と、ストーリーが進むにつれて、敵もどんどん強くなってきますので、戦闘力のインフレが大変激しくなっていくところも面白いですよね!
次々と強敵が現れるので、悟空は戦闘が終わっても、いつでも修行に励んでいて素晴らしいです。
悟空に負けじと、悟空の周りのキャラクター達も修行を行い、どんどん強くなっていくのも、見ていて嬉しくなります。
クリリンなんて人間なのに(悟空やベジータはサイヤ人)、空を飛べるし、めちゃくちゃ凄いですよね!
サイヤ人編では、悟空が界王様の元で修行をし界王拳や元気玉を会得しました。
また、人造人間編では、ベジータが修行の末に超サイヤ人に目覚めました。
次は誰がどんな風に強くなるのか?とワクワクしてしまいますね。
「ドラゴンボール」一切の無駄がない!洗練されたキャラクターデザイン
悟空、ベジータ、フリーザ、セル……。
誰が描いても、そしてシルエットだけでも誰だか分かる。
この究極まで無駄を削ぎ落としたキャラクターデザインは、まさに職人技ですよね!
主人公である悟空はもちろん、ベジータ、ピッコロ、クリリン、亀仙人等等と数えきれないほど魅力的なキャラクターが沢山いますが、敵キャラにも魅力的な存在が沢山です。
その最たる例は、フリーザ編で出て来た悪の帝王フリーザです!
フリーザは、初戦闘の時に「私の戦闘力は53万です」という名言を叩き出しており、4つもの変身形態を駆使し、ベジータや読者を恐怖のどん底に叩き落としました。
そのフリーザも、フリーザ編以降は戦闘力のインフレによって弱体化し、噛ませ犬のような扱いになります。
しかし、続編の「ドラゴンボール超」ではドラゴンボールで復活し、修行の末にゴールデンフリーザに変身できるようになり、一気に返り咲きます。
その後も、ブラックフリーザという新形態になり、なんと悟空達よりも強くなりました!
フリーザは強さだけじゃなく、部下に支給品をあげたり、ミスしても挽回のチャンスを与えたり等、理想的な上司という一面も評価されており、人気を博しています。
フリーザ様のLINEスタンプを思わず購入してしまったのは、私だけではないはず!!
フリーザ様のセリフをついつい真似してしまうのは、私だけではないはず!!
アニメ版の声も非常に合っていて、あの丁寧な言葉使いは耳に残りますよね。
一度インフレのせいで嚙ませ犬に成り下がりましたが、すぐさまインフレに追いつき追い抜くところも、目が離せない存在です。
また、アニメ「ドラゴンボール超」の力の大会編で、悟空と協力して第七宇宙を勝利に導いたのは、読者としては最高に面白かったですね。
さらに、劇場版にさえ、すごく魅力的な敵キャラがいます!
例えば、クウラとブロリー。
クウラはフリーザの兄であり、クウラ機甲戦隊というエリート戦士の部隊を率いていて、フリーザよりも多く変身できる能力を持っています。
悟空に敗けた後の続編の映画では、メタルクウラになって襲い掛かってきました。
ブロリーは、赤ん坊ながら余りに戦闘力が高すぎることで、星を追放されたサイヤ人です。
ブロリーは伝説の超サイヤ人と呼ばれ、圧倒的な戦闘力を持っており、あの強気なベジータでさえも勝てないと言わしめるほどの実力者。
クウラは2回、ブロリーは「ドラゴンボール超ブロリー」でリメイクされた作品も含めて5回も映画に出てきます。
かっこよさと可愛さが共存するバランスが、老若男女を惹きつけますよね。
「ドラゴンボール」予測不能!「タイムトラベル」という最高の手札
人造人間・セル編で突如投入された「未来から来たトランクス」という要素。
これにより物語にタイムパラドックスという複雑かつ最高に面白いスパイスが加わりました。
未来を変えるために過去へ干渉する──このSF的展開の面白さは今読んでも色褪せません!
「ドラゴンボール」インフレすらも「ワクワク」に変える、パワーバランスの魔術
戦いが激化するにつれ、どんどん数値がインフレしていくドラゴンボールですが、それが「もっと強い敵が来る!」という期待感に直結していました。
絶望的な強さを持つ敵が現れ、それをギリギリの力で乗り越える。
この王道中の王道を守り抜いた点が、本作を「少年漫画のバイブル」たらしめているのです。
強さのインフレに関しては、「これ、アリなんだ!?」という合わせ技が面白いです。例えば、融合戦士の存在です。
ドラゴンボールでは、「フュージョン」という特定のポーズで二人が融合する技と、「タラ」というアクセサリーを身に着けて二人が合体する道具が存在します。
それ相応の実力者が合体すると、強さは何倍にも跳ね上がります。
「フュージョン」も「タラ」も、魔人ブウ編でお披露目されました。
「フュージョン」は、悟空の息子である悟天と、ベジータの息子であるトランクスが融合し、「ゴテンクス」となって、魔人ブウ戦で高い戦闘力を発揮しました。
「ポタラ」は、悟空とベジータが合体し「ベジット」となり、魔人ブウ相手に無傷で圧倒しました。
ポタラはドラゴンボール超でも登場し、合体ザマスとの戦いの際に使用し、超サイヤ人ブルーとなったベジットが合体ザマスを圧倒しました。
フュージョンに関しては、劇場版でも悟空とベジータが使って融合しており、ジャネンバやブロリー相手に圧倒しました。
サイヤ人編以降は敵も大変お強いので、敵を圧倒できるシーンは少なくなるため、フュージョンやポタラによって融合して戦闘力が相当上げての爽快バトルはスカッとしますね。
これぞ、強さのインフレ!
「ドラゴンボール」面白いところ8選!まとめ
ドラゴンボールは、いつ読み返しても「少年時代」に帰れる場所!
改めて振り返ると、ドラゴンボールの面白さは「単純明快な楽しさ」の裏側に、緻密に計算された「漫画としての技術」が詰め込まれていることにあります。
大人になってから読み返すと、悟空の真っ直ぐさや、ベジータのプライドの葛藤など、少年時代には気づかなかったキャラクターたちの深い想いに気づくはずです。
もし「最近読んでないな」という方がいたら、ぜひ単行本を1巻から開いてみてください。
そこには、いつだって全力で戦う悟空たちが待っています!
なんとサウジアラビアで、世界初となるドラゴンボールのテーマパークの建設が決定され、世界で愛される作品であることは間違いありません。
今の時点ではまだ開園日は発表されていませんが、是非行ってみたいですね!
他にもドラゴンボールの記事を書いていますので、よかったら併せてご覧下さい。




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